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2026年のカンファレンス情報を公開しました🎉

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image:モーダボタンン
バトンのヨコク カンファレンス2026 REPORT
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バトンのヨコク カンファレンス2026 REPORT

全国から集まった実践事例やトークセッション、ワークショップを通じて、「課題設定(ピント)」と「アプローチに至る視点(ヒント)」を探った「バトンのヨコクカンファレンス2026」。地域の未来を考えるきっかけにあふれた2日間の模様をお届けします。

 

 

バトンのヨコク カンファレンス 2026 REPORT

日時:2026年9月16日(水)- 17日(木)
会場:コクヨ東京品川オフィス「THE CAMPUS」
主催:バトンのヨコク(コクヨ株式会社 / PASS THE BATON)
その地域らしい実践は、どんな「課題設定」から生まれたのか。

地域課題解決の伴走ユニット「バトンのヨコク」による、「バトンのヨコクカンファレンス2026」が2026年9月16日(水)-17日(木)にコクヨ東京品川オフィス「THE CAMPUS」にて開催され、自治体担当者や民間事業者、学生や有識者ら431名が来場しました。
地域には多様な魅力と可能性がある一方で、抱える課題もまた、その土地やそこで暮らす人々によって異なります。そんな地域の問題に対する「課題設定(ピント)」と「アプローチに至る上での視点(ヒント)」に注目し、各地の行政、企業・団体が取り組む先進的な事例の数々をトークセッションや展示を通してご紹介する本カンファレンスは、情報収集・活動発信・意見交換ができる学びの場です。 このレポートでは、カンファレンス当日の模様をダイジェストとしてお届けします。

Index

事例の数だけ、地域課題の捉え方がある。

品川駅から徒歩数分。まちに開かれたコクヨ東京品川オフィス「THE CAMPUS」に次々と来場者が訪れました。受付で名札代わりの「ジモトカード」に自分にとってのジモトやジモトで実現したいことを記入し、1Fの展示会場「地域をめぐるピントとヒント展」へ。

日本全国から地域課題をユニークに解決している事例を集め、その成功の秘訣を紐解いた本展示では、施策の新しさやユニークさだけではなく、地域の問題に対する「課題設定」をどのように捉え、それに対してどのような視点でアプローチをしたかについて一つひとつ解説しています。

全国から集められた事例の数は50事例(昨年の2倍以上!)。パネルだけでなく、宮城県女川町の展示ブースでは話の“ネタ”が回る寿司カウンターを設置したり、那須塩原市のブースでは市が制作した雑誌を並べ書店のような設えにするなど、それぞれが趣向を凝らした展示ブースに来場者も興味津々。ときには出展者同士で情報交換をし、今後一緒に取り組みができないかといった新しい繋がりが生まれることも。1日目は展示のみの開催でしたが、参加者と出展者が地域の今と未来について熱心に語り合う姿が、会場のあちこちで見られました。

展示会場内には、来場者が自身の「地域課題の“個人的”キーワード」を書き込むボードも設置しました。

学んで、考えて、つながって。地域の未来をひらく1日

2日目は、1日目からの展示に加え、ワークショップとトークセッションなど、多彩なプログラムを実施。今回のカンファレンスに向けて制作した「地域課題のピントとヒントブック 地域を動かす100の事例」をご来場いただいた皆さんにお配りしました。このハンドブックは、過去3年間で収集してきた600事例の中から厳選した100の事例をまとめたものです。地域の課題解決はアウトプットに目を向けられがちですが、「課題設定(ピント)」と「アプローチに至る上での視点(ヒント)」の観点から事例をまとめた読み応えのある一冊になっています。

そして、昨年に引き続きワークショップ「カダイエット」も実施。課題設定とアイデア発散を行き来することで、向き合うべき本質的な地域課題を絞り込むという、バトンのヨコク式ワークショッププログラムです。

今回は、愛媛県今治市、千葉県芝山町、埼玉県という3つの自治体の実際に抱えるお悩みをテーマに実施。まずはその場でアイデアを出した上で、ピントカード(課題設定をする上で参考になる視点)によるインプットを踏まえて課題を再設定するというワークをしていただきました。参加者からは、「課題設定時のフォーマットを知れてとても勉強になった。実際の他自治体の課題を知れたのもすごく良かった。」「課題を振り返る方の大切さを実感しました。」「新しい視点をもらえる良い経験でした。様々な企業や自治体の方と話せたのも良い機会でした。」といった感想をいただきました。

2Fのカンファレンス会場でのオープニングセッションは、「 FC今治が挑む、地域共創のかたち。人が集い、育ち、支え合う。365日ひらかれたスタジアムの可能性」と題して、株式会社今治.夢スポーツの矢野 将文さん、飛田 隆之さんを迎えました。カンファレンス会場はすぐに満員となり、注目度の高さがうかがえます。

FC今治が掲げる「次世代のため、物の豊かさより心の豊かさを大切にする社会創りに貢献する」という企業理念を軸に、 スタジアムを地域との接点として育ててきた歩みと、その過程で直面した葛藤や挑戦についてお話しいただきました。

地域との接点づくりに苦労した時期を経て、教育事業や地域活動に取り組みながら関係性を構築してきたFC今治。40億円の建設費を自ら調達し、民設民営スタジアムの運営に挑んできた背景には、「地域に必要な場を自分たちでつくる」という強い意志がありました。資金調達や運営のリアルな苦労、理念を拠り所に壁を乗り越えてきた実践の数々に、会場は大きく引き込まれました。

続いては、「地方が世界と並ぶには?観光・農業・企業変革から教育へ投資するSHONAIの歩みからひも解く」と題し、株式会社SHONAIの山中大介さんとコクヨ株式会社 黒田英邦が登壇。 「地方の希望であれ」をビジョンに掲げ、山形県庄内地方にある田んぼの上のホテル「スイデンテラス」など、観光・農業・企業変革・教育の4領域の事業を展開されている山中さん。東京から山形へ移住し事業を立ち上げた背景や、企業からみる地方・地域の魅力について語っていただきました。

「企業市民」というキーワードを使いながら、地域の当事者である民間企業がどのようにその地域経済を盛り上げ、リードをしていくのか。またどうやって当事者意識の高い企業を増やしていくのか。さらにコクヨのような全国区で事業を行っている企業がどのように地域に関わっていくのかなどの深いトークテーマに、会場の皆さんも前のめりに耳を傾け、会場からの質問タイムが足りなくなるほどの熱量が印象的でした。

続いては「移住と挑戦が生まれる「仕組み」をつくる実践者に訊く!-長崎・東彼杵の現在地-」と題し、日々研究所株式会社の森一峻さんが登壇。人口約7,000人の長崎県東彼杵町で、約10年の間に70以上の事業が生まれ、500人を超える移住者を生み出してきた背景を森さんがご紹介。空き倉庫を新しいチャレンジができる場所「Sorriso riso」として生まれ変わらせた取り組みをはじめ、移住者や地域おこし協力隊一人ひとりと丁寧に向き合いながら、「やってみてもいい」という空気を育んできた実践を具体的にご紹介いただきました。人口を増やすこと以上に、挑戦が生まれる土壌をつくる。その積み重ねの重要性が印象に残るセッションとなりました。

トークセッションの合間には、「地域課題のピントとヒントブック 地域を動かす100の事例」の解説コーナーもご用意。 ハンドブックの制作に携わったスマイルズの小穴より、具体的な活用方法について解説。部署異動で担当分野が変わったとき、新しい視点でプロジェクトを捉え直したいとき、プロジェクトが停滞してしまったときなど、実際の実務シーンを想定した活用方法をご紹介しました。

最後のトークセッションには、株式会社Stapleの岡雄大さんによる 「地域資源を地域資産に。Stapleが目指す経済・文化・自然資本の循環」。ホテルを起点に徒歩圏内のご近所に地域の文化や暮らしとの接点を生み出し、地域の価値を育んでいく取り組みについてお話しいただきました。ホテルを“地域とつながるメディア”と捉え、訪れた人がその地域の食や住まい、文化など地域に根付く資源と向き合うきっかけをつくる。小さな取り組みを積み重ねながら、状況に応じて柔軟に形を変え、長い時間をかけて地域との関係性を育んでいく。その根底にある、仕組みをつくること以上に、地域がどうすれば輝けるのかを自分ごととして考え、ともに取り組みたいという岡さんの強い思いが印象的でした。

すべてのセッションが終了し、参加者は1Fの大名刺交換会へ移動。大名刺交換会では、物品協賛いただいた皆様からのブランドのご紹介とともに乾杯からスタート。参加者の皆さんが積極的に名刺交換をしたり、「一緒になにかできないか」と、気になる自治体や事業者の方と熱量高く会話する姿が多く見られました。

トークセッションの中では、「成功事例はすべてが計算どおりに生まれるわけではなく、人と人との繋がりによって生まれた偶発的なものもある」という言葉もありました。2日間を通じて見えてきたのは、地域を動かす実践の背景には、それぞれ異なる課題設定と、そこに真摯に向き合う人たちの強い思いがあるということ。 このカンファレンスが、自治体、民間事業者、教育関係者、学生など、多様な立場の方々が出会い、新たな連携や挑戦への一歩へとつながったり、地域課題を新たな視点で捉えるきっかけとなれば、私たちとしてもとてもうれしく思います。交流会でのみなさんの熱量をひしひしと感じながら、バトンのヨコクカンファレンス2026は大盛況のうちに幕を閉じました。次回の開催に向けて、プロジェクトメンバーはさっそく動き始めます。(終)